まずは前回のSota Fujimori万歳記事がご本人様からの引用RTもあり、多くの方々に読んでいただいたことに対してこの場を借りて感謝の言葉をお伝えしたいと思います
本当にありがとうございました!!
音楽においてまだまだとても小さな存在の自分の声が憧れのクリエイターの方に伝わったという事実にただただ感動しております
今回の件を通して自分が好きな人や作品に対してはきちんと“好き”だと言葉にすることの重要性を痛感しました
心より感謝しております
さて話は今回の本筋に入りますが、僕はこのブログにおいて口を開けば音圧音圧音圧と言ってきたと思います
それと同時に“RMS値”という言葉も何度も使ってきたと思います
自分が頑張ってつくった曲が市販の曲よりも音圧が小さくてなんだか損した気分になったことがある人はかなり多いと思います
そして自分の曲の音をでかくするためにネットや書籍で情報を得るわけなんですが、ここでRMS値という言葉に出会いそれを音圧の指標にして試行錯誤を重ねるという経路もまたかなりの割合の人が歩んできた道だと思います
僕もその例外ではなく、ごく最近まではこのRMS値が音圧のすべてを決める指標なんだと信じていろいろ試してきましたが、ここにきてそれは少し違うなと感じるようになりました
今回はその根拠となる記事を僕なりに書いてみようと思います
RMS値が音圧の指標となっていることは間違いない
これはまず間違いないと思います
僕が普段楽曲制作をするときに参考にしている曲は総じてRMS値が高いです
さらにダンスミュージックが多いだけに通常のポップスとかよりもその数値は顕著であり、RMS値-5とか結構ザラだったりします
なので僕もそれを目指したミックス、マスタリングをしようとしてきました
ただ、ある日RMS値がほぼ同等の値もしくは自分の曲よりも低いのにも関わらず音がでかい曲があることに気がつきました
そして自分なりにいろいろ分析を進めてみた結果、まずは音の空間の広さが聴感上の音の大きさをあらわしていることに気づきました
このブログでも一番最初のほうに記事にしていたと思います
これはあくまで聴感上の話であって何かメーターを使って数値を検出できるものではありません
文字だけだとわかり辛いと思いますのでどう違いがでるのか音源をのせて比較したいと思います
自分の曲なのでクオリティについては目をつぶっていただけたらと思います
以下の二つの異なる音源を曲の良し悪しは置いといて両耳に感じる音の広がりに着目して聴いてみてください
※音量注意
音源1
音源2
いかがでしたでしょうか?
まず曲調違いすぎて比較対象にしていいのか?って感じですがw
この2つの音源のRMS値はほぼ同じです
ただ音源2の方が音が広範囲に広がっていると感じませんか?
そして後者の方が若干音が大きく聴こえたのではないでしょうか?
音源1は歪んだキックの音は大きいですがそれ以外の音がやや聴き取り辛く音全体も中央によっている印象を受けます
※音源1はジャンルとしてはキックがデカいのは正解です
このように同じRMS値でも曲の大きさには違いが出ます
これを僕は音圧ではなく“音量感”と呼んでいます
さらに音源2についてはもう少しからくりがありまして、こういったピコピコした音楽(チップチューンといいます)は使う音の周波数が人間の聴覚上音量が小さくてもよく聞こえる周波数であったりします
ラウドネス曲線というものが関係しているのですがやや難解な話になりますので詳しくは割愛します
この空間的広がりと聴覚上聞こえやすい帯域の音を使用することによってこの差は生まれます
あとはこれも以前の記事でも記述したとおり2mixの段階でどれだけ音が整理されているかどうかで音のでかさというのは随分変わってきます
使用するリミッター、マキシマイザーにおいても音圧は大きく変わる
僕が最初の頃に使用していたリミッターはWAVESのL1でした
しかしいくらやっても音がでかくならずRMS-8くらいでもう音楽的な破綻をしてました
当然今と比較してミックスの技術がなかったというのも事実ですが、超音圧を想定されてないリミッター、マキシマイザーがあるのもまた事実だと思います
もしこれを読んでいる方々が手っ取り早く音圧をあげたいと思うのであれば、A.O.Mの
Invisible Limiterを使うのが一番だと思います
このリミッターは極力原音の音を損なわずに音圧があがるよう設計されているようでダンスミュージックのような超高音圧が求められる界隈ではめちゃめちゃ有名です
もしこれでうまくいかないのだとしたらアレンジやミックスをひたすら見直して原因を見つけるしかないでしょう
結論:RMS値を音圧の完全な指標とするのはあまりよくない
ここで重要なのは“完全な”です
つまり基本的に音圧はRMS値である程度は測れると思っていただいて問題ないと思うのですが音の配置や周波数の整理、音の空間的広がり等ミックスの段階で音源が整理されていないとRMS値は高くてももとの音像は破壊された音源になってしまい非常にもったいない思いをすることになってしまいます
そしていわずもがななことですが音圧=曲の良し悪しではありません
無理にマキシマイザーをで音圧だけをあげてももとの音像が破壊されてしまうのでは本末転倒です
なので一旦アレンジやミックスを見直してから音圧というものは考えたほうが僕はいいと思います
そしてミックスが上達すれば必然的に音圧もあがってくるのでそれまでなんとか心をつなぎとめて頑張りましょう
これは僕に対してもブーメランな発言であるので頑張ります
というわけで今回は以上になります
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